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カムストック第五十八談 「タイガージョー」

 

あけましておめでとうございます。

 

昨年は松村およびカムカムミニキーナが大変お世話になりました。

 

ことに、年末、

「浜燃ゆ〜らっこ篇〜」


にお越し下さった皆様、まことにありがとうございました。

 

連日の満員御礼の中、

狭くて大変窮屈な姿勢を強いてしまいまして申し訳ありません。

 

ただ、

条件として悪いのは確かなんですが、


僕なんかが演劇見始めた頃の


いわゆる小劇場の

熱気
緊張感
至近距離感
一体感
猥雑感
無茶感

といったもの、


そういうものの真っただ中にいるつもりが、

ふと気づいたら、いつのまにか完璧に失われていたもの、

 

そういうものを、

この表面的な行儀だけは上品になった
時代の片隅に取り戻したいという一念で、


あえて


狙っていきました。

 

もちろんこの晴れて明けました、


2010


カムカムミニキーナ創立
20周年の節目を意識しての展開でした。

 

節目の年はどうしても、

いろんなことを懐古します。

 

流され、費やされ、消されてゆく時代の風向きの中で、

懐古という態度は成長のストップと、

それに続く停滞を表す象徴的な言動で、

やもすれば後ろ向きにとらえられがちな言葉なのかもしれません。

しかし、温故知新と言う言葉もあります。

これから自分たちが得ていくことに思いを馳せるのもいいけれど、

これまで自分たちが失ってきたものも、

二十年もやれば多々あるわけで、

 

まあ年でしょうが、

ようやく落ち着いて物事を考えることのできる年齢になってきたのか、僕も今年で四十歳になります。

 

さて、毎年の恒例にならい、

えとにちなんだカムストックを。

 

トラですか…。

 

タイガースは一度も好きになったことがありませんが、

 

タイガーマスクは好きです。

でも実は初代より二代目が好きでした。


つまり三沢です。


三沢は三沢になる前のタイガーマスク時代が一番好きでした。

機敏でかっこいいのはもちろん初代ですが、

三沢タイガーの存在の重たさ、
謎めいた
その暗さが好きでした。


大人のタイガーマスクでした。


今から思えば三沢そのものであった二代目タイガーマスク。

その三沢選手も去年亡くなられました…。

 

あ、タイガース・マスクも好きです。

 

そういえば、最近プロレス見れてないんで行かないと。

行かないと、何かの力が落ちてくる。

 

怪傑ライオン丸っていうヒーローもののテレビが昔ありまして、

まあヒーローものって言っても時代劇なんですが。


主人公のライオン丸は、
確か獅子丸という忍者が、

忍法獅子変化によって変身した、
ライオンの頭部をつけた剣士です。


そのライオン丸にタイガージョーという悪者のライバルがいて、

ライオンのライバルですから虎の頭部をつけた剣士です。


僕はこのタイガージョーがとても好きでした。

基本昔のヒーローものというのは、
一回につき、一人の悪者で、
そいつが毎回退治されるわけです。

しかしタイガージョーは、その後多くなった、

一回ではやられない悪者ライバルのハシリです。


アンチヒーローでいてダークヒーロー。

悪者なのに主役を食うほどかっこいいので人気が出る。

 

その後のテレビで言うと、

やはり僕ら世代に強烈なのはキカイダーに出てくる、


ハカイダーです。

 

ガンダムのシャアなんかもその流れかもしれません。

 

いずれも主人公のライバルなんだけども、

悪者の中では彼らはトップではない。

つまり悪者を代表してない。

基本一匹狼的な匂いを漂わせながら、

主人公ヒーローと深いところで心を通わす。

 

孤影の虎

 

三沢タイガーにもふさわしいキャッチではありませんか。

 

彼らは皆、死と破滅の匂いをその体に漂わせて、

絶対に勝利する主人公という欺瞞の裏に流れる、

いわばファンタジーの代償みたいなものを背負わされる。

 

そしてそれは、

リアルという名目の世界において、

我々すべてが背負わされている重荷である。

 

だから人は孤影の虎に魅かれる。

 

その時、人はライオン丸に敵対するタイガージョーとなっている。

 

子供の頃はショッカーみたいな悪者なんていないか、

いても、警察に捕まるくらいのことを思っていた。

 

でも大人になると、

悪者はいっぱいいるし、必ずしも捕まらないし、

ともすれば、悪者そのものに自分がなっているということすら頻繁に起こるのだ。

そして、ええ者が結局いないなんてこともある。

 

ライオン丸は現実には絶対にいない。

 

しかしタイガージョーはいるかもしれない。

 

タイガージョーがいることで、

ライオン丸がいそうな気がしてくる。

 

孤影の虎達は、

 

その孤独の代償に、我々に何か、
ないかもしれないものを、あるような気にさせてくれる。

 

多少飛躍しますが、

 

僕はそういう作品を作りたいと思っています。

だから、

カムカムの作品に怪傑ライオン丸は出てこない。

 

ひねくれたタイガージョーみたいなヤツがうようよ出てきて、

その孤影の交錯の隙間に、

獅子王ライオンの登場を夢見る。

 

まさに三沢だ。

青春だ。

馬場でも猪木でもない。


プロレスを見なければ。

 

そう考えていくと、

日本の虎って本当にイメージ暗いですね。

初代タイガー佐山も暗い。

アニメのタイガーも暗い虎の穴からやってきた。

阪神タイガースもどこか暗い。(個人的な印象です)

子供の頃行った甲子園は夜空が暗くて怖かった。

マネーの虎なんてテレビがあったけど、

今の時代から見ると本当にいろんな意味で暗い。

 

僕は虎ではないけれど、

僕も暗い。

作品も暗い。

 

これが「寅」になると、

一気に明るい。

めでたい。

威勢がいい。

 



でも僕は孤影の虎という方がいい。

 

なぜなら虎は本当に美しい獣だから。

 

今度動物園行ったら、あらためてマジマジと見てみてください。

 

崇高なる脇役の、

揺るぎなき孤独美を。

 



 

…浜燃ゆ〜虎篇〜でもいつかやりましょう。

 

 

 

でも次は六月、

 

〜つばめ篇〜

 

海にまつわる〜らっこ篇〜に続くのは、

孤独のパイロット以来の空にまつわる物語を。

 

お楽しみに。

 

20周年カムカムミニキーナ

WaterFront Saga in Bahama」シリーズ

 

今年は本当によろしくお願いします。

 

 

at 02:23, 松村武, -

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