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第四十九談 Yes we can!

 今日オバマ氏がついに大統領になりましたね。
具体的ではないんですが、何かが新しく変わる予感というものを異国の僕ですら感じるのですから、アメリカは、すなわち世界は変革を求めているのですね。
当然です。
 小泉さんが首相をやっていた時の日本もそうでした。大きく変わりたい…
あの人気はそれだけです。何か違う感じにしてくれるんじゃない?っていう期待。
具体的なことなんてそれほど問題にしてないんです。
今となって後から具体的な批判はひきもきらないですが、
小泉さんの時代というのは、変わりたいっていう気分、それだけです。
もう今はどうしようもないことばかり。このどうしようもないということの根幹は、
もはやこの複雑怪奇な資本主義社会では、どこが問題の根本なのかすらわからない…
だけど、変えましょう!
という言葉に弱い現代。

全員が変えたい、変わりたい、という現代。
世代の差で違いはあるものの、
その変わる方向性が過去か未来かの違いがあるだけです。
じゃあこの裕福な時代はそんなに満足感がない時代なのでしょうか?
何だか経験マスタークラスのおじいちゃん、おばあっちゃんに怒られそうな気もしますが、
そんなおじいちゃん、おばあちゃんだって生きにくい今。

じゃあ今っていうのはそんなに不平不満な時代なのでしょうか?

なんてフリをしておきながら、
そんなことはない、今はみんな幸福じゃないかってことを言うようなタイプではありません。

今はそんな風に、みんなが、いろいろ違うなって思う時代です。
そういう社会です。
大人になるとわかります。
子供の時は大人を構成する人達は、
自分なんかのあずかり知らないことをしっかり話し合ってるんだと思ってたけれど、
三十八歳くらいになるとさすがに今は実際のところがわかる。
そして大したことない内情もわかる。
ただのミスとか怠慢とか甘えによって成り立っている社会。
なあなあです。
なあなあになるな!なんて中学生の部活の段階でも部長がいってました。
大人の社会はなあなあになっているだけです。

変革の志がない。
よりベターへという基本ベクトルがない。
まあまあ、このあたりで。
みたいなことばかりです。
そしてそのことに対する嫌悪感を抱き続ける人達のおかげで、
酒が売れる。居酒屋が儲かる。
お笑いがはやる。
演劇もできる…

鬱憤とは時代の基幹ですね。
僕はそう思います。

鬱憤というものとわが演劇世界は連動しております。

その鬱憤の最大公約数的なフレーズが、
「変えてくれ」
ってことです。

だから「変えてくれない」芝居や映画が個人的に嫌いです。

まあそれはさておき、
今月はずっと故郷奈良におります。

奈良の人は、この「変えてくれ」の時代にあってなお、
「ごちゃごちゃ変えるな」っていう人が割合多い地域だと僕は思っています。

今日も用事があって奈良の郵便局の窓口で話していたら、
隣の窓口でお爺ちゃんがおりまして、
窓口の人に、こうこうすれば利息が上がってお得なので、
預金の形をこうこういう形式に変えましょうか?
手続きも簡単で、これ書いてもらうだけなんですけど、
なんて親切に窓口の人が提案してくれたお得な預金方法について、
「ようわからん…めんどくさいからそのままでいいですか?」
って、繰り返し絶対得なプランを説明してくれてる窓口の人に対して。
まるで振り込め詐欺を相手してるみたいな、意味ない警戒感を示し、
隣の窓口で軽く聞いてる僕ですら、
そうした方が絶対いいという簡単なプラン変更を強硬に拒絶し、挙句、
「前もここへ来たら何とかさんにそういうことを言われて、断ったはず」とか言い出して、
僕なんかはその対応してる人が、東京なんかとは違って非常に親切なもんだから、
あきらめずに、いかにこの変更によって得をするかということを説く郵便局の人が
非常に立派な人間に見えて、
思わずその爺さんに対して、死ね!と思ってしまいました。
でもこのエピソード、とても奈良を表している出来事なんです。

「ごちゃごちゃ変えるな!」
あのじいちゃんはオバマには投票せんな…

今回、奈良に長期滞在しているのはHPなどでも詳細アップしてある通り、
来年二月二十八日に奈良県立図書情報館で行われる、
「劇的☆めくるめく図書館」という演劇イベントのスタートを立ち上げるためです。

この企画の詳細はHP内のコーナーを参照してください。
見てもらうとわかると思うのですが、
この施設自体公共なので、
内容考えたら、お役所仕事としては画期的なイベントです。

しかも幸いにも、
奈良(郡山)で六年連続カムカムをやってきた甲斐もあり、
「ええんか?」
っていうほど、僕の言い分も聞いていただけて、
大規模なワリに、
非常に小劇場ノリな、
もっと言えばカムカムノリな、
とても斬新な形の企画に落ち着きました。

そして、何と六十人近くの奈良関係の人が演者として集まった!
一日の公演に四カ月の稽古、
それに六十人ってすごいですよ。
しかもそれが十五歳から八十一歳という幅。
お子さん連れ参加含めると三才から八十一歳。
実に七十八年という幅での世代融合です。
四分の三世紀を網羅しております。

この、基本「ごちゃごちゃ変えんな」という奈良の土地に、
理念的には非常にシュールで冒険である僕の企画作品をきっかっけに、
「変わりたいんです」って人がこんなにも集ったのです。

僕は昔から、個人的に自分を奈良的概念の反動と自負しておりましたが、
今回こんなにも人が集まり、しかも一人一人の情念の強さを感じるにつけ
これ以上ないくらい知り尽くしていたはずのふるさと奈良に対して、
初めて底知れぬ巨大なポテンシャルを感じました。

そう。
鬱憤すら覆い隠して知らんぷりが奈良の流儀。
その奥底に流れる貯めこまれたエネルギーは、
言いすぎを承知で言いますが、
行き詰って安心の滞都と化した東京よりは、
よっぽど、刺激的です!
刺激的ということは、
一寸先はどうなるかわからない要素がいっぱいあるってこと。
今の東京の演劇状況に、
一寸先はどうなるかわからない空気なんてありますか?
昔はありましたし、
それに憧れてこの世界に入りましたし、
実際一寸先は意外な展開をしてまいりました。
そういう歴史を意識して芝居の内容を考えるべきです。

この図書館演劇に集った人達は、
おそらく、意識しようがしまいが、
この土地なり時代なりを覆っている、
ある空気と対峙していくことになるのです。
その対立概念が、
奈良では当たり前のように明確で、
東京では目くらましをくらったように不明確なことがわかります。

それは大きく言えば、ある種の作戦ですからね。

演劇は常に時代とともにある。
ライブですから。
ライブってことはそういうことです。

だからオバマが大統領になった時のことは、
恐らく歴史の問題に出ることですから、
その時、自分がそのことに喚起されて、
どういうことを考えていたかを、書き記しておきたいと思いました。

僕がこうして自分の生業である演劇を通して、
いろんな事について語れるように、
誰もが自分の身近で詳しいことに託して、
あらゆることを語れるはずです。

そうすることをおすすめします。

とにかくオバマ大統領は大事件です。
「チェンジ!」
「Yes we can!」

自分の詳しく語れる分野を通してオバマを語ってみたください。

長くなりそうなので書きませんが、僕はもう一点、登山を通してオバマについて書きたいような気もします。まあそれはいつかあらためて。

つまりです、
七、八十歳の人ですら求める
「チェンジ!」
ってものが、この
「めくるめく図書館」にはあり、
同時にそれは十五歳の少年の夢でもある。

ちょうど即興のワークショップの中で、
十五歳と七十云歳の方が同じチームとなってネタを披露しておったんですが、
全く予想がつかなくて、面白くて、もうプロ級でした。
世代のギャップは、一見厄介なもののように思いがちですが、
演劇的には実は新たな発想を生む、宝箱のようなものなのです。
僕なんかがいかに、自分が通ってきたある特殊な世代のノリだけで考えてるのか、
その狭さに、愕然と気付かされました

いやしかし、
何と素晴らしい企画でしょうか。
僕のような人間をこの企画の中心に据えてくださった、
行政という既存統治システムの核にいながら、
超現実的に「チェンジ!」を目論む、
底力ある役人の方達の先見の明に敬意を表します。

奈良は変わります。

そして日本も変えてやる。

そして俺も変わるのだ!

終わりと思った?でも終わりません!

ところで今、執筆中のURASUJIの舞台は、
いわば中国の明治維新、
すなわち長年の王朝である清を滅ぼして、新しい国を目指す若年層の青春と、
それを阻む西太后ら熟年層の思慮遠謀を対比させて描くもの。

まさに話がつながりました。

「チェンジ!」
です。

こんなこと言ってると、
ただ青くて熱いおっさんとして敬遠されるかもしれませんが、
僕は、意図的に青く、熱いのです。
演劇という活動形態が、そうあるべきだと考えています。

URASUJIの次は二週間後に名古屋限定の短編公演
「ゴリアテの首」

これは主に「小軍団」のメンバー(中堅若手達)だけで挑む、
明日のカムカム作品を占う新方向の新作。
「チェンジ!」企画新作です。

そして次が一週間後。話題の中心。
たった一日だけの奈良限定。
「劇的☆めくるめく図書館」

その翌月はエンブゼミ松村クラス卒業公演にて、
明日の演劇を担う若者たちに
「チェンジ!」精神を伝授する卒業公演。

そして待ちに待った五月。
カムカムミニキーナ
「アザラシ」

先日の遠足に参加してくださった皆さん、本当にお疲れ様でした。
僕は本当に少しだけのお目見えでしたけど、
皆さんに出会えて本当に楽しかった。
もっと話したかったです。
遠足って何かと興奮しますね。

そして基本的に見ず知らずのみんながああして、
「アザラシ」っていう、
僕が直観的に考えた題名に関連した流れの中で、
ああしてはしゃいで楽しんでくれていることが
僕にとっては至上の喜びでした。

「アザラシ」
本当に面白くなります。
あの日、あの疲労の局地で見た、
あのせかし、せかされの中でろくに寛げず、
せっかくのダイバーショーも時間なくて見逃さざるを得なかったあの時の、
江ノ島水族館で皆さんが唯一たっぷりじっくりと見た、
あの「アザラシ」は無駄ではありません。

僕はあの時生で見た「アザラシ」から、
それまでに考えていたこと以上のインスピレーションを感じました。

すなわち、あの瞬間に、物語は大きく広がった。
みなさんはその立会人だったわけです。

「アザラシ」

それは熱すぎる地球のクールなお話です(予定)


もう強引過ぎて、しかも長すぎて、多くは語りませんが、
このコラム全体とそこで繋がるお話です。

「オバマ」→「アザラシ」

そして「チェンジ!」

楽しみになってきた。
一刻も早く「アザラシ」に取り掛かりたいところですが、
まずは「URASUJI大陸編★寵愛」

「チェンジ」の時代の「寵愛」っぷりは、
とめどなく想像力を刺激します。

かつてのカムカムなじみ、
明星も出ますよ。
あの「気志團」を育てて、帰ってきた明星に、
「矢島工務店」などものともせず
ガンガン歌わせますよ。

こと僕の周りに関しては、
「チェンジ!」しまくり。

前回話題ぎょくさんも、
環境の大「チェンジ」に、
三日間ぶっ続けで興奮しまくりでうるさいです。

いいこと言うなあ…

「Yes we can!」


at 02:21, 松村武, -

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